にゃんたの映画めも

SFと純文学がすきな20代の猫の感想

映画アサシンクリードの感想

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※ネタバレ有、ポロリは無。
映画館のCMで気になっていて、公開二日目に観に行きました。
原作ゲームは未プレイです。

ーおおまかなあらすじについてー
12世紀末、テンプル騎士団は「エデンの果実」を手に入れ、人類の支配を目論んでいました。
一方、アサシン教団は、平和と自由のため戦い、「エデンの果実」の秘密を守っていました。
主人公のカラム・リンチは、財団の博士と娘によって、アサシン教団のエースであり、祖先のアデラールの記憶を追体験することになります。

『歴史の迷宮に潜り込め』
空中にダイブしているポスターが格好いいです。

自由意思や暴力性をも操作できる遺伝子のコードの秘密が潜んでいる「果実」。アデラールはその在処を知っているため、子孫のカラムに白羽の矢が立ったのです。
ダンブラウンの「ダ・ヴィンチコード」とか好きな人ならワクワクしそうなテーマです。


可哀想な過去があるとはいえ、ヤバい絵とか書いちゃってる死刑囚のカラムに、最初は感情移入が厳しいかなと思いましたが(遺伝子に宿る暴力性を強調するため、そういう背景の人物にしてるんだとは思いますが…)見知らぬ状況に置かれて戸惑う心情は同じですし、そこから画面の迫力に巻き込まれて、気にならずにあれよあれよという間にストーリー展開に引き込まれていきます。

ー12世紀のシーンについてー
アデラールと、相棒の女性の衣装、顔のマーク、キリッとした濃い目元がかっこいいですね。
マトリックス」と「プリンスオブペルシャ」みたいに、スタイリッシュさのあるアクションを楽しめました。
ルネサンス期のスペインの土埃っぽさと、異国情緒あふれる景色の中、パルクール満載で逃げるシーンが長く取られていて興奮しました。
原作でもあるんでしょうか、アサシン装束を翻しながら、町を駆ける場面の疾走感が素晴らしかったです。また、剣戟も速くて迫力がありました。

ー現代のシーンについてー
対して、画面の彩度が落としてあって終始画面が暗い(明るくしてもおかしいので雰囲気にはあってる)のと、説明が多くなってしまうので、現代パートは少し退屈でした。交錯した二つの世界があるからこそ深みが出るんでしょうが、マリオンコティヤールの美貌で間が持っているかも。(彼女の出演作は「インセプション」だけ観たことあります。緑の目に吸い込まれそうですよね。)

役者でいうと、その父親役、ジェレミーアイアンズが「ダイハード」や「エラゴン」のときにはナイスミドル!ってかんじでしたがすっかり白髪の役ですね、ちょっと年月を感じてションボリ(・ω・`)

カラムの父が廃人になったふりをして廃人室に入ってるのに実は正気、こういうあるあるの展開は妙に様式美でいいですね。
カラムと父親の再会は、繰り返し出てくる「光のために、闇に生きよ」という使命に沿って、秘密を守るために死さえも選ぶアサシン達の悲しい宿命を感じるシーンでした。

ークライマックスとテーマについてー
クライマックスでは、途中までリアリティのある世界観だったのに、博士の発表のシーンで果実が光りだしたところで、ワタクシちょっと我にかえりました←
あそこまで「近未来、世界の片隅でこんなこと起こってそうな感」(マシーンは出すけど魔法は出さない)だったのにいきなりピカーッて光るなんて!光るなんて!これを思いだしました。
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↑右:デ○スター(STA○WARS)、左:果実

ラストにはその果実はカラムたちによって奪い返せて、一応ハッピーエンドかな。これからもアサシン達は果実の秘密を守り続けていくのでしょう。

博士の娘は暴力の根絶のため、という一応自分の過去や人類のためと思って行動しているようでしたが、博士は自由意思を抑えて人類を支配するために動いているようでしたし。娘が横たわる博士に「リンチは任せて」と言っていたので、続編はあるのでしょうか。

暴力性と自由意志は別物だと思うんだけど、たしかに衝動性=生きるエネルギー、テストステロン!ってかんじで抑えても無気力に従うだけの人間が増えちゃうかも。要は生きる気力と暴力性って表裏一体ですしね。

そういう原作からなのかな?ストーリーの筋もリアリティがあって、地に足が着いていていいと思いました。

キラッキラのヒーローではなく、渋く影から人々を守る、闇の底からの正義感が燃えてるダークヒーローですね。ゲームが原作だと「人がしてるゲームを横からみてる暇さ」にならないか心配だった方、格好いい&美しい華のあるキャスティングと、派手なアクションで全然そんなことはありませんでした。大画面でスタイリッシュな映画が観たい方にはぜひオススメ。